海外在住者のFX口座の口座通貨の選び方|米ドル・円・ユーロで変わる両替コストと損益の換算
海外FXの口座通貨は、入出金のたびに両替が発生する回数と場所を決めるため、入出金に使う手段の通貨に合わせると両替コストを抑えやすくなります。取引コストそのものは口座通貨で基本的に変わらず、開設後は変更できないことが多いため、変える場合は追加口座を開設するのが一般的です。
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目次
海外FXの口座を開設するとき、「口座通貨(基本通貨)」を米ドル・ユーロ・円などから選ぶことがあります。何となく米ドルや円を選びがちですが、海外在住者の場合、給与や生活費は現地通貨なので、入金と出金のたびに両替が発生することが多く、選び方によってコストや記録の手間が変わります。
この記事では、口座通貨が何に影響するのか、両替が発生するポイント、往復の両替コストの計算例、選ぶときの判断基準を、特定のブローカーに限らない一般論として解説します。選べる口座通貨はブローカー・口座タイプによって異なります。
この記事のポイント
- 口座通貨は、両替が発生する回数と場所を決めます
- 入出金の手段と同じ通貨にすると、両替の回数を減らせることがあります
- 取引の損益は口座通貨に換算されますが、スプレッドや手数料そのものは基本的に変わりません
- 口座通貨は開設後に変更できないことが多く、変える場合は追加口座を開設するのが一般的です
結論:口座通貨を選ぶときに押さえたい3つのこと
- 口座通貨は、両替が発生する回数と場所を決めます。入金・出金の手段で使える通貨と同じにすると、両替の回数を減らせることがあります
- 取引の損益は、口座通貨に換算されて残高に反映されます。どの口座通貨でも、取引のコスト(スプレッド・手数料)そのものは基本的に変わりません
- 口座通貨は、開設後に変更できないことが多いです。変えたい場合は、別の口座通貨で追加口座を開設するのが一般的です
口座通貨が影響すること
| 影響するもの | 内容 |
|---|---|
| 入出金の両替 | 入金・出金の通貨と口座通貨が違えば、そのたびに両替が発生する |
| 損益の換算 | 通貨ペアの後ろの通貨(クオート通貨)で発生した損益が、口座通貨に換算される |
| 1pipの価値 | 口座通貨で見た1pipの金額が、通貨ペアとレートによって変わる |
| 手数料・スワップ | 口座通貨で差し引かれる(または換算されて差し引かれる) |
| 証拠金 | 必要証拠金が口座通貨に換算されて計算される |
| 記録 | 残高の推移を、どの通貨で記録・管理するか |
両替が発生する4つのポイント
海外在住者の資金の流れで、両替が発生しやすいのは次の4か所です。
- 入金のとき:現地通貨 → 口座通貨。銀行・決済サービス・ブローカーのどこかで両替されます
- 損益の計算のとき:クオート通貨 → 口座通貨。例えば米ドル建ての口座でUSD/JPYを取引すると、損益は円で発生し、米ドルに換算されて残高に反映されます
- 出金のとき:口座通貨 → 現地通貨。入金と同じく、どこかで両替されます
- キャッシュバックを現地通貨に換えるとき:キャッシュバックをUSDTで受け取る場合、生活費に使うには現地通貨への換金が必要です。USDTを現地通貨に換金する方法と注意点で解説しています
このうち、1と3の両替のコストは、明細に「手数料」として表示されず、両替のレートに含まれていることが多いため見落としがちです。
往復の両替コストを計算する
計算例の前提は次のとおりです(数値はすべて説明用の仮のもの)。現地通貨は具体的な通貨ではなく「現地通貨の単位」で表しています。
- 両替の基準となる中間のレート(仲値):1ドル = 35.0(現地通貨の単位)
- 入金のときの両替レート:1ドル = 35.5(ドルを買うので、仲値より不利)
- 出金のときの両替レート:1ドル = 34.5(ドルを売るので、仲値より不利)
- 米ドル建ての口座に1,000ドル入金し、損益ゼロのまま全額を出金
| 計算 | 金額(現地通貨の単位) | |
|---|---|---|
| 入金に必要な額 | 1,000ドル × 35.5 | 35,500 |
| 出金で戻る額 | 1,000ドル × 34.5 | 34,500 |
| 往復の両替コスト | 35,500 − 34,500 | 1,000(約2.8%) |
取引で1円も損をしていなくても、往復の両替だけで約2.8%(この例の場合)が減る計算です。入出金の回数が多いほど、この差は積み重なります。実際には、ここに銀行や決済サービスの送金手数料が加わることもあります。入出金の注意点は海外在住者の海外FX入出金の注意点で整理しています。
損益と1pipの価値の換算
取引の損益は、通貨ペアの**後ろの通貨(クオート通貨)**で発生し、口座通貨に換算されます。
口座通貨での1pipの価値 = 1pipの幅 × 契約サイズ(ここまでがクオート通貨での金額)を、その時点のレートで口座通貨に換算した額
| 通貨ペア | 1ロットの1pipの価値(クオート通貨) | 米ドル建て口座では | 円建て口座では |
|---|---|---|---|
| EUR/USD | 10ドル | 10ドル(換算なし) | 10ドル × 150 = 1,500円 |
| USD/JPY | 1,000円 | 1,000円 ÷ 150 = 約6.67ドル | 1,000円(換算なし) |
(USD/JPY = 150の場合。レートは仮の数値)
米ドル建ての口座では、EUR/USDやGBP/USDのように米ドルがクオート通貨の通貨ペアなら、1pipの価値が1ロットあたり10ドルで一定になり、計算がシンプルです。円建ての口座では、円が絡む通貨ペアの計算がシンプルになります。どちらの場合も、スプレッドや手数料の条件そのものが口座通貨で変わるわけではない点は覚えておきましょう(手数料が口座通貨ごとに決められている場合もあるため、条件表で確認します)。ロット数と1pipの価値の計算は許容損失からFXのロット数を計算する方法で解説しています。

口座通貨を選ぶときの判断基準
どの口座通貨が合うかは、お住まいの国やお金の流れによって変わります。次の順番で考えると整理しやすくなります。
| 判断基準 | 考え方 |
|---|---|
| 1. 入金・出金に使う手段の通貨 | 入出金の手段で使える通貨と同じにすると、両替の回数を減らせることがある |
| 2. お住まいの国の現地通貨を選べるか | 選べる場合でも、入出金の手段と組み合わせで両替の回数を比べる |
| 3. 主に取引する通貨ペア | 米ドルがクオート通貨の通貨ペアが中心なら米ドル建てが計算しやすい |
| 4. 資金をどの通貨で持ちたいか | 口座の残高は口座通貨の為替変動の影響を受ける |
| 5. 記録のしやすさ | 生活・税務の記録は現地通貨で求められることが多い。換算の手間も考える |
いくつか注意点があります。
- 為替の変動:口座通貨が生活通貨と違う場合、取引の損益とは別に、口座通貨と現地通貨の為替の変動で、現地通貨で見た資産の価値が変わります
- 円建てを選ぶ場合:日本の円に慣れているから、という理由で円建てを選ぶ方もいますが、海外在住者の場合、入金と出金で「現地通貨 ⇄ 円」の両替が発生することが多く、米ドルより両替の条件が不利になる場合もあります。入出金の手段で比べて判断しましょう
- 税務の記録:取引の損益をどの通貨で、どのレートで換算して記録するかは、お住まいの国の税制によって異なります。キャッシュバックの記録と確定申告の一般論をご覧ください。個別の判断は現地の専門家に相談してください
例えば、タイ(バンコク)やベトナム(ホーチミン)にお住まいで、現地の銀行口座から入出金する場合、現地通貨を選べるか、選べない場合は米ドルと円のどちらのほうが両替の条件がよいかを、実際に使う入出金の手段で確認するのが確実です。
口座通貨を変えたいとき
多くのブローカーでは、開設後に口座通貨を変更できません。変えたい場合は、希望の口座通貨で追加の口座を開設し、資金を移すのが一般的です。
キャッシュバックを受けている場合は、次の点に注意してください。
- 追加した口座は自動では紐づかない:キャッシュバックの対象にしたい場合は、追加口座の口座番号をキャッシュバックサイトに申請します。XMの手順は追加口座の開設方法をご覧ください
- 口座間の資金移動は取引量にならない:口座間の資金移動や入出金は取引ではないため、キャッシュバックの対象になりません
- ボーナスの扱い:口座間の資金移動や出金で、ボーナスが減ったり消えたりするブローカーもあります。ブローカーの規約を確認してください
キャッシュバックは口座通貨とは別の通貨で受け取る
キャッシュバックの受け取り通貨は、取引口座の口座通貨とは関係なく、キャッシュバックサイトの支払い方法で決まります。CB-Dogsの場合はUSDT(TRC20)で、米ドル建て・円建てのどちらの口座で取引していても、キャッシュバックは取引量(ロット数)をもとにUSDTで計算されます。
USDTは米ドルに連動するように設計されたステーブルコインですが、米ドルそのものではありません。取引口座の残高(口座通貨)とキャッシュバック(USDT)は、別々に記録しておくと管理しやすくなります。受け取り方は海外在住者がFXキャッシュバックをUSDTで受け取る方法で解説しています。
CB-Dogsのキャッシュバックについて
- キャッシュバックは、紐づけが確認された口座の決済済みの取引量(ロット数)をもとに計算され、ブローカーからCB-Dogsに報酬が支払われたあとで残高に反映されます。ブローカーが報酬を保留・取り消した場合、対応するキャッシュバックも遅れたり取り消されたりします
- 反映後、ブローカーごとの確認期間(XMは反映から7日)を過ぎると出金できます。XMの場合、取引から出金可能になるまでの目安はおよそ3〜4週間です(保証ではなく目安です)
- 支払いはUSDT(TRC20)のみ。最低出金額は10 USDTで、1回の出金が50 USDT未満なら3 USDTの手数料、50 USDT以上なら無料です
口座タイプごとの最新の還元率は次の表で確認できます。
| 口座タイプ | 還元額 / ロット (USDT) |
|---|---|
| スタンダード手数料無料のスプレッド型口座です。 | 9.0 |
| マイクロ還元額は、マイクロロット10万通貨相当あたりで計算されます(スタンダードと同じロット単価を、マイクロロットの単位に換算したものです)。 | 9.0 |
| ウルトラローよりタイトなスプレッドの、手数料無料口座です。 | 3.0 |
| KIWAMI極一部地域で提供される、スプレッドをさらに抑えた口座タイプです。 | 6.0 |
| ゼロ手数料型口座です。還元額はスプレッドとは別に上乗せでお支払いするもので、お客様が支払う取引手数料には影響しません。 | 4.5 |
暫定レート
よくある質問
スプレッドは通貨ペアの価格の差なので、口座通貨によって変わるものではありません。手数料は口座通貨ごとに金額が決められている場合があるため、条件表で確認してください。口座通貨で大きく変わるのは、入出金の両替コストと、損益の換算です。
まとめ
口座通貨は、入出金のたびの両替コスト、損益や1pipの価値の換算、記録の手間に影響します。海外在住者の場合、入金と出金の両方で両替が発生することが多く、往復のレート差は明細に表れにくいコストです。入出金に使う手段の通貨、主に取引する通貨ペア、資金を持ちたい通貨の順に考えて選びましょう。口座通貨は開設後に変更できないことが多いため、変える場合は追加口座を開設し、キャッシュバックの紐づけも忘れずに申請してください。ご利用の条件は対象となる方・対象外の国で確認できます。
リスク警告: FX・CFD 取引には元本を失う高いリスクがあります。キャッシュバックは取引損失を補うものではありません。本記事は投資助言ではありません。
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