両建てとキャッシュバック|対象外になりやすい理由と、コスト面で得にならない仕組み(一般論)
海外FXの両建てには、同じ口座内・複数口座間・別のブローカーとの間などの種類があり、ブローカーの規約で扱いが異なります。両建てがキャッシュバックの対象外になりやすい理由と、ロット数を増やしてもスプレッドとスワップでコストが上回る仕組みを、計算例つきで一般論として解説します。
CB-Dogs編集部約8分で読めます
開示: CB-Dogsは、当サイト経由で開設・紐づけされた口座について、提携ブローカーから受け取る広告宣伝費(紹介報酬、IB報酬)の一部を、キャッシュバックとしてお客様に還元しています(ポイントサイトと同じ仕組みです)。お客様の取引コストが増えることはありません。
目次
「両建てしておけば相場が動いても損益はほぼゼロ。その間にロット数が積み上がれば、キャッシュバックだけが残るのでは?」──キャッシュバックについて調べていると、こうした発想を目にすることがあります。
結論から言うと、この考え方は規約の面でもコストの面でも成り立ちにくいものです。両建てには種類があり、ブローカーが禁止しているものも多く、規約違反と判断されるとキャッシュバックも受け取れません。さらに、規約上問題のない両建てでも、スプレッドとスワップのコストがキャッシュバックを上回ります。
この記事では、両建ての種類と一般的な扱い、キャッシュバックの対象外になりやすい理由、そしてコストの計算を、特定のブローカーに限らない一般論として解説します。
結論:両建てとキャッシュバックで押さえたい3つのこと
- 両建ての扱いはブローカーの規約で決まります。同じ口座の中での両建ては認めているブローカーも多い一方、複数口座間や別のブローカーとの間の両建ては禁止されていることが多いです
- ブローカーが規約違反と判断して紹介報酬を取り消すと、キャッシュバックも取り消されます。キャッシュバックは、ブローカーから実際に支払われる報酬が原資だからです
- 両建てでロット数を増やしても、コストのほうが大きくなります。スプレッドは両方のポジションにかかり、スワップも差し引きはマイナスになりやすいためです
両建てとは
両建て(ヘッジ)とは、同じ銘柄の買いポジションと売りポジションを同時に持つことです。たとえばEUR/USDを1ロット買い、同時に1ロット売ると、価格が動いても一方の利益と他方の損失がほぼ打ち消し合い、損益は動かない状態になります。
両建て自体は、たとえば「いったん損益を固定して考える時間を作る」「重要な発表の前に一時的に値動きの影響を止める」といった目的で使われることがあります。ただし、損益が固定される一方で、スプレッドやスワップのコストは両方のポジションにかかり続けます。
両建ての種類と一般的な扱い
| 種類 | 内容 | 一般的な扱い |
|---|---|---|
| 同じ口座の中での両建て | 1つの口座で、同じ銘柄の買いと売りを同時に持つ | 認めているブローカーも多い(規約で要確認) |
| 自分の複数口座の間での両建て | 口座Aで買い、口座Bで売る | 禁止されていることが多い |
| 別のブローカーとの間での両建て | A社で買い、B社で売る | 禁止されていることが多い |
| 他人と協力しての両建て | 家族や知人の口座と反対のポジションを持つ | 禁止されていることが多い |
| ボーナスを使った両建て | 入金ボーナスのある口座とない口座で反対のポジションを持つ | ボーナスの規約で禁止されていることが多い |
複数口座間・別のブローカーとの間の両建てが禁止されやすい理由
海外のブローカーの多くは、口座残高がマイナスになっても追加の入金を求めない「ゼロカット」の仕組みを採用しています。複数の口座やブローカーにまたがって反対のポジションを持つと、相場が急変したときに、片方の口座のマイナスはゼロカットで帳消しになり、もう片方の口座では利益だけが残る、という状況を意図的に作れてしまいます。
これはブローカーに一方的に損失を負わせる行為になるため、多くのブローカーが規約で禁止し、違反が見つかった場合は利益の取り消しや口座の凍結などの対応をとると定めています。ボーナスを使った両建ても、同じ理由でボーナスの規約で禁止されることが一般的です。
ゼロカットや証拠金の仕組みは海外FXの証拠金維持率とロスカットの計算方法で解説しています。
キャッシュバックの対象外になりやすい理由
1. キャッシュバックの原資は、ブローカーから支払われる紹介報酬
キャッシュバックサイトは、提携ブローカーから受け取る広告宣伝費(紹介報酬・IB報酬)の一部を利用者に還元しています。つまり、ブローカーが報酬を支払わなければ、還元する原資がありません。
ブローカーは、規約違反の取引や不正と判断した取引について、紹介報酬を保留・取り消しすることがあります。その場合、対応するキャッシュバックも遅れたり取り消されたりします。すでに受け取ったあとで取り消された場合は、以後のキャッシュバックと相殺されることもあります。
2. 相場リスクのない「ロット稼ぎ」は、キャッシュバックの趣旨から外れる
キャッシュバックは、通常の取引にかかるコストの一部を戻すための仕組みです。両建てでリスクをなくしたうえで、キャッシュバックのためだけにロット数を積み上げる取引は、多くのキャッシュバックサービスで対象外とされています。
CB-Dogsの利用規約でも、実際の相場リスクを伴わずリベート構造の悪用を目的としていると判断される取引や、該当ブローカーの利用規約に違反する取引は、キャッシュバックの計算対象から除外し、口座をプログラムから除外することがあると定めています。
3. 最低保有時間などのブローカーの条件
ブローカーによっては、ごく短時間で決済された取引を紹介報酬の対象外とする条件(最低保有時間など)を設けています。短時間での両建てと決済を繰り返すと、こうした条件にも当たりやすくなります。詳しくはスキャルピングとキャッシュバックをご覧ください。
コストの計算:両建てでロットを増やしても得にならない
規約上問題のない同じ口座の中での両建てでも、キャッシュバックのためにロット数を増やすのは、コストの面で割に合いません。
前提は次のとおりです(数値はすべて説明用の仮のもの)。
- 1ロット = 10万通貨、EUR/USDの1pip = 1ロットあたり10ドル
- スプレッド1.6pips、スプレッドは1往復で1回分
- キャッシュバックは1ロットあたり6 USDT相当(USDTは米ドルとほぼ同じ価値として概算)
計算例:買い1ロット+売り1ロット
- スプレッドコスト:1.6 × 10 × 1 × 2ポジション = 32ドル
- キャッシュバック:6 × 2ロット = 12 USDT
- 差し引き:約20ドルのマイナス
これにスワップが加わります。日付変更をまたいで両建てを続けると、買いと売りのスワップが両方かかります。ブローカーのスワップには手数料にあたる部分が上乗せされているのが一般的なため、プラス側の受け取りよりマイナス側の支払いのほうが大きく、差し引きはマイナスになりやすくなります。取引コスト全般の計算はFXの取引コスト(スプレッド・手数料)の計算方法で確認できます。
キャッシュバックは、取引コストの一部が戻ってくる仕組みです。コストそのものを上回ることは基本的にないため、「コストを払ってキャッシュバックを受け取る」取引は、回数を重ねるほどマイナスが増えます。

同じ口座の中で両建てを使うときの注意点
規約で認められている範囲で両建てを使う場合も、次の点に注意してください。
- コストは2倍:スプレッドは両方のポジションにかかり、スワップも両方に発生します
- 必要証拠金の扱い:両建て時の必要証拠金をどう計算するか(片側分だけか、両側分か)はブローカーによって異なります
- スプレッドの拡大で証拠金維持率が下がる:両建てで損益が固定されていても、スプレッドが大きく広がると含み損が一時的に増え、証拠金維持率が下がることがあります
- 解消のタイミング:両建てを外すときは、片方ずつ決済することになり、その時点から通常のポジションと同じ値動きのリスクを負います
- 記録を残す:キャッシュバックの反映量を確認するときに、両建てを含む取引がどう扱われたかを後から追えるようにしておくと安心です。取引量の確認方法はMT4/MT5の取引履歴でロット数を合計する方法をご覧ください
キャッシュバックサイトを選ぶときの確認ポイント
両建てを含む取引の扱いは、キャッシュバックサイトによっても書き方が異なります。登録前に次の点を確認しておくと、あとで「対象外だった」ということを防げます。
- 対象外となる取引の定義が、規約やFAQに明記されているか
- ブローカーが報酬を取り消した場合の扱い(相殺・残高のマイナスなど)が書かれているか
- わからない点を問い合わせられる窓口があるか
キャッシュバックサイトの選び方全般は海外FXキャッシュバックサイトの選び方チェックリストで解説しています。
CB-Dogsのキャッシュバックについて
- キャッシュバックは、決済済みの取引量(ロット数)をもとに計算され、ブローカーからCB-Dogsに報酬が支払われたあとで残高に反映されます。ブローカーが報酬を保留・取り消した場合、対応するキャッシュバックも遅れたり取り消されたりします
- 反映後、ブローカーごとの確認期間(XMは反映から7日)を過ぎると出金できます。XMの場合、取引から出金可能になるまでの目安はおよそ3〜4週間です(保証ではなく目安です)
- 支払いはUSDT(TRC20)のみ。最低出金額は10 USDTで、1回の出金が50 USDT未満なら3 USDTの手数料、50 USDT以上なら無料です
対象外となる取引の定義は利用規約をご確認ください。口座タイプごとの最新の還元率は次の表で確認できます。
| 口座タイプ | 還元額 / ロット (USDT) |
|---|---|
| スタンダード手数料無料のスプレッド型口座です。 | 9.0 |
| マイクロ還元額は、マイクロロット10万通貨相当あたりで計算されます(スタンダードと同じロット単価を、マイクロロットの単位に換算したものです)。 | 9.0 |
| ウルトラローよりタイトなスプレッドの、手数料無料口座です。 | 3.0 |
| KIWAMI極一部地域で提供される、スプレッドをさらに抑えた口座タイプです。 | 6.0 |
| ゼロ手数料型口座です。還元額はスプレッドとは別に上乗せでお支払いするもので、お客様が支払う取引手数料には影響しません。 | 4.5 |
暫定レート
よくある質問
同じ口座の中での両建ては、認めているブローカーも多く、それだけで一律に対象外になるとは限りません。ただし、相場リスクを伴わずキャッシュバックのためにロット数を積み上げていると判断される取引や、ブローカーの規約に違反する取引は対象外になります。利用するブローカーの規約とキャッシュバックサイトの規約を確認してください。
まとめ
両建ての扱いはブローカーの規約で決まり、複数口座間や別のブローカーとの間の両建ては禁止されていることが多く、違反と判断されればキャッシュバックも受け取れません。規約上問題のない両建てでも、コストがキャッシュバックを上回るため、ロット稼ぎの手段にはなりません。普段の取引で戻ってくる額はキャッシュバック計算機で試算できます。ご利用の条件は対象となる方・対象外の国で確認できます。
リスク警告: FX・CFD 取引には元本を失う高いリスクがあります。キャッシュバックは取引損失を補うものではありません。本記事は投資助言ではありません。