成行・指値・逆指値の違いと取引コスト|スプレッドとスリッページはどの注文でかかるのか
成行・指値・逆指値のどの注文でもスプレッドはかかり、違いが出るのはスリッページです。成行と逆指値は約定価格がずれることがあり、指値は指定価格かそれより有利な価格で約定するのが原則ですが、約定しないこともあります。
CB-Dogs編集部約8分で読めます
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目次
FXの注文には、今の価格ですぐに売買する成行注文、指定した価格まで待つ指値注文、指定した価格を超えたら売買する逆指値注文があります。どれを使うかで、約定する価格の確実さと、スリッページの起こりやすさが変わります。
この記事では、3つの注文の違いを取引コストの視点で整理し、よくある誤解(「指値ならスプレッドがかからない」「チャートに触れたのに約定しない」)と、逆指値のずれの計算例を、特定のブローカーに限らない一般論として解説します。メニュー名はMT4/MT5のバージョンや言語設定で異なる場合があります。
この記事のポイント
- 買いはAsk、売りはBidで約定するため、どの注文方法でもスプレッドはかかります
- 成行注文と逆指値注文は、約定価格がずれる(スリッページ)ことがあります
- 指値注文は指定価格かそれより有利な価格で約定するのが原則ですが、約定しないことがあります
- チャートは通常Bidで表示されるため、「触れたのに約定しない」と感じることがあります
結論:注文方法と取引コストで押さえたい3つのこと
- スプレッドはどの注文方法でもかかります。買いはAsk、売りはBidで約定するためです。一般的な個人向けの口座では、指値でも成行でもスプレッドや手数料の条件は同じです
- 違いが出るのはスリッページです。成行と逆指値は約定価格がずれることがあり、指値は指定した価格か、それより有利な価格で約定するのが原則です(その代わり、約定しないことがあります)
- 指値・逆指値が発動する価格は、買いと売りで違います。チャート(通常はBid)だけを見ていると、「触れたのに約定しない」「触れていないのに損切りされた」と感じることがあります
3つの注文方法の違い
| 注文方法 | 使う場面 | 約定の確実さ | 約定価格 | スリッページ |
|---|---|---|---|---|
| 成行 | 今すぐ売買したい | 高い | その時点の価格(ずれることがある) | 起こりうる |
| 指値 | 今より有利な価格で売買したい・利益確定 | 価格が届かなければ約定しない | 指定した価格か、それより有利 | 不利な方向には原則起こらない |
| 逆指値 | 損切り・値動きに乗る(ブレイク) | 発動すれば約定する | 発動後は成行と同じ | 起こりうる(急変・窓開けで大きい) |
MT4/MT5の予約注文では、次の4種類が基本です(MT5にはこれに加えて、逆指値で発動してから指値を置く「ストップリミット」注文があります)。
| MT4/MT5の注文 | 種類 | 置く位置 |
|---|---|---|
| Buy Limit(買い指値) | 指値 | 今の価格より下 |
| Sell Limit(売り指値) | 指値 | 今の価格より上 |
| Buy Stop(買い逆指値) | 逆指値 | 今の価格より上 |
| Sell Stop(売り逆指値) | 逆指値 | 今の価格より下 |
保有中のポジションに設定する**決済の指値(T/P、利益確定)と決済の逆指値(S/L、損切り)**も、同じ考え方で約定します。
誤解1:「指値ならスプレッドはかからない」
スプレッドはAsk(買う価格)とBid(売る価格)の差です。買いはAskで約定し、Bidで決済するので、どの注文方法で入っても、約定した瞬間にスプレッド分のマイナスから始まります。指値で買った場合も、約定したのはAskが指定価格に届いたときなので、そのときのBidはスプレッド分だけ下にあります。
一部の取引所取引とは違い、一般的な個人向けのFX口座では、指値注文(流動性の提供)だからといって手数料が安くなる仕組みはあまりありません。スプレッドのコストの計算方法はFXの取引コスト(スプレッド・手数料)の計算方法で解説しています。
誤解2:「チャートに触れたのに約定しない」
MT4/MT5のチャートは、通常**Bid(売る価格)**で描かれています。一方、注文が発動する価格は、買いと売りで次のように違います。
| 注文 | 発動する価格 |
|---|---|
| 買いの指値・逆指値(新規) | Ask |
| 売りの指値・逆指値(新規) | Bid |
| 買いポジションの決済(T/P・S/L) | Bid |
| 売りポジションの決済(T/P・S/L) | Ask |
例えば、EUR/USDで1.0900に買い指値を置き、チャート(Bid)の安値がちょうど1.0900だったとします。スプレッドが1.6pips(仮の数値)なら、そのときのAskは1.09016で、Askは1.0900に届いていません。そのため、注文は約定しません。
逆に、**売りポジションの損切り(S/L)**はAskで発動するため、チャート(Bid)が損切りの価格に届いていなくても、スプレッドが広がったタイミングでAskが届いて損切りされることがあります。日付が変わる前後や経済指標の発表時など、スプレッドが広がりやすい時間帯は特に注意が必要です。FXの取引時間帯と現地時間・スプレッドと経済指標の発表時のスプレッド拡大をご覧ください。
MT4/MT5では、チャートの設定でAskのラインを表示できます。指値や損切りの位置を決めるときは、Askのラインも表示しておくと判断しやすくなります。

逆指値(損切り)のずれを計算する
逆指値は、指定した価格に届いた時点で成行注文として執行されます。そのため、値動きが速いときや、週明けに価格が飛んで始まる(窓開け)ときは、指定した価格より不利な価格で約定することがあります。
計算式は次のとおりです。
逆指値のずれのコスト = ずれ(pips)× 1pipの価値 × ロット数
計算例の前提は次のとおりです(数値はすべて説明用の仮のもの)。
- EUR/USDを1.1000で1ロット買い、損切り(S/L)を1.0950に設定(損切り幅50pips)
- 1ロットあたり1pip = 10ドル
- 週末に大きなニュースがあり、週明けの価格が1.0930から始まった
| 計算 | 損失 | |
|---|---|---|
| 想定していた損失 | 50pips × 10ドル × 1ロット | 500ドル |
| 実際の損失 | 70pips × 10ドル × 1ロット | 700ドル |
| ずれによる追加の損失 | 20pips × 10ドル × 1ロット | 200ドル |
損切りの注文を置いていても、損失が想定内に収まるとは限りません。ロット数を決めるときは、このずれの可能性も考えて余裕を持たせておくと安心です。許容損失からFXのロット数を計算する方法とスリッページの仕組みと取引コストの計算方法で解説しています。口座残高がマイナスになった場合の扱いはロスカットとゼロカットの違いをご覧ください。
注文方法ごとのコストの考え方
| 注文方法 | かかるコスト | コストを抑える工夫(一般論) |
|---|---|---|
| 成行 | スプレッド + 手数料 + スリッページ | スプレッドが広がりやすい時間帯を避ける。MT4/MT5の許容スリッページ(最大偏差)の設定を確認する |
| 指値 | スプレッド + 手数料(約定しない機会損失あり) | 発動がAskかBidかを意識して価格を決める |
| 逆指値 | スプレッド + 手数料 + スリッページ(急変・窓開けで大きい) | 重要な発表や週末をまたぐときのポジションの大きさを見直す |
トレーリングストップについて:MT4/MT5のトレーリングストップは、多くの場合、取引端末(パソコンやアプリ)が起動していてブローカーのサーバーに接続している間だけ動きます。端末を閉じると、それ以降は損切りの価格が更新されません。設定した損切り(S/L)自体はサーバー側に残ります。
キャッシュバックとの関係
キャッシュバックは、決済済みの取引量(ロット数)をもとに計算されるのが一般的です。注文方法(成行・指値・逆指値)によって、キャッシュバックの対象かどうかが変わることは通常ありません。確認しておきたい点は次のとおりです。
- 約定しなかった注文は対象外:指値や逆指値が発動しないまま取り消された場合、取引量はゼロです
- 最低保有時間:指値の利益確定を近くに置くと、ごく短時間で決済されることがあります。ブローカーやキャッシュバックサイトによっては、保有時間が短すぎる取引を対象外にしている場合があります。スキャルピングとキャッシュバックの最低保有時間をご覧ください
- 両建ての注文:買いと売りの逆指値を同時に置いて両方が約定するような使い方は、両建てと同じ扱いになることがあります。両建てとキャッシュバックの対象外で解説しています
CB-Dogsのキャッシュバックについて
- キャッシュバックは、決済済みの取引量(ロット数)をもとに計算され、ブローカーからCB-Dogsに報酬が支払われたあとで残高に反映されます。ブローカーが報酬を保留・取り消した場合、対応するキャッシュバックも遅れたり取り消されたりします
- 反映後、ブローカーごとの確認期間(XMは反映から7日)を過ぎると出金できます。XMの場合、取引から出金可能になるまでの目安はおよそ3〜4週間です(保証ではなく目安です)
- 支払いはUSDT(TRC20)のみ。最低出金額は10 USDTで、1回の出金が50 USDT未満なら3 USDTの手数料、50 USDT以上なら無料です
口座タイプごとの最新の還元率は次の表で確認できます。
| 口座タイプ | 還元額 / ロット (USDT) |
|---|---|
| スタンダード手数料無料のスプレッド型口座です。 | 9.0 |
| マイクロ還元額は、マイクロロット10万通貨相当あたりで計算されます(スタンダードと同じロット単価を、マイクロロットの単位に換算したものです)。 | 9.0 |
| ウルトラローよりタイトなスプレッドの、手数料無料口座です。 | 3.0 |
| KIWAMI極一部地域で提供される、スプレッドをさらに抑えた口座タイプです。 | 6.0 |
| ゼロ手数料型口座です。還元額はスプレッドとは別に上乗せでお支払いするもので、お客様が支払う取引手数料には影響しません。 | 4.5 |
暫定レート
よくある質問
かかります。買いはAskで約定してBidで決済するため、どの注文方法でも約定した瞬間にスプレッド分のマイナスから始まります。一般的な個人向けのFX口座では、指値か成行かでスプレッドや手数料の条件は変わりません。
まとめ
成行・指値・逆指値のどの注文方法でもスプレッドはかかり、違いが出るのはスリッページと約定の確実さです。指値は有利な価格で待てる代わりに約定しないことがあり、逆指値は確実に発動する代わりに急変・窓開けでずれることがあります。発動する価格が買いと売りで違う(AskかBidか)ことを知っておくと、「触れたのに約定しない」「触れていないのに損切りされた」という戸惑いを防げます。月のコストとキャッシュバックの試算にはキャッシュバック計算機が使えます。ご利用の条件は対象となる方・対象外の国で確認できます。
リスク警告: FX・CFD 取引には元本を失う高いリスクがあります。キャッシュバックは取引損失を補うものではありません。本記事は投資助言ではありません。
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